王様の耳はロバの耳「王様の耳はロバの耳」ご存知「王様の耳はロバの耳」の脚色です。役者6人以上。25分。2015年 母親クラブのお母さん方と台本持っての上演が初演。 王様の耳はロバの耳 台本/広島友好 ○とき……むかしむかし ○ところ……王様の宮殿と床屋の店と森の草っぱら ○登場人物 王様 床屋(若者) 女王/小悪魔 執事/アポロン/床屋の客/葦笛を吹く少年 床屋のおっかさん こだま/葦/小鳥/民衆 (黒子スタッフ)歌 ♪だれでもひとつ ひみつがある だれにもいえない ひみつがある 王様の耳は 王様の耳は…… そう! ロバの耳 ロバの耳♪ ここは王様の宮殿。王...14Apr2023
逃げるうしびと (戯曲後半)(戯曲前半からの続き…) ◎三場 怨霊が吠えるような炎の轟音がする。 二場から三日後。夜も更けた頃。 ここはヤクドクの森。白い花を咲かせたヤクドクの木が何千何万と立ち並んでいる。そのヤクドクの森が燃えている。赤く燃え立つ炎。その炎が白い花を飲み込む。火の粉がまるで黒い蛾が飛ぶように舞い上がっていく。そして広がる毒の灰。その燃えるヤクドクの森の炎の中で、手に松明を持ち、一心不乱に踊るうしびととテルテ。二人は無心に火をつけている。まるで取り憑いた「夢」と「罪」を焼き払う喜びに心活き活きと踊っているようである。同時に罪の深さにおののいて泣いているようでもある。それは幻想的な光景に見える。がしかし、確かに起こっている事実なので...03Apr2023
逃げるうしびと (戯曲前半)戯曲「逃げるうしびと」うしびととはなんなのか。なぜ逃げるのか。その出逢いによって、運命が動き出す今は昔。アズマの国とヒノモトの国の、国境にある小さな島で、人の売り買いがなされようとしていた。/いま、「ひと売り」の女ヤマコが、いらいらとお堂の前を行ったり来たりしている。そばには、アズマの国の娘テルテが草木とたわむれている。これからヒノモトの国へ売られるところなのだ。しかし、なぜかテルテは売られることを喜んでいる。/とそこへ、ひと買いのウミヲが、鬼の形相で駆け込んでくる。「おおい、きゃつが逃げ出しやがった! クソったれめが!」2011.3.11東日本大震災後に書かれた意欲作。2021年3月初演。男2・女3。130分。逃げるうしびと ...03Apr2023